スマホで画像を撮影するだけでアイテムを簡単に現金化できるアプリ「CASH」は6月28日にスタートしインターネット上では話題となりましたが、わずか16時間半という短時間で停止状態となりました。
なぜ開始から16時間というごく短い時間で停止を余儀なくされたのかといいますと、現金化の上限金額が2万円までと少額に設定されているのにもかかわらず3.6億円という膨大な金額が現金化されたからです。
このままこのCASHという素晴らしい発想のスマホアプリは消滅してうのかと思われましたが約2ヶ月後となる8月24日よりついに再開されました。
もちろん前回の経験を活かしいくつかの改善された点はあります。
ではこの誰でもスマホアプリひとつで手軽に現金化できるCASHについてどのようにバージョンアップしたのか検証していきます。
目次
16時間で現金化アプリCASHを閉鎖した理由
CASHは「目の前のアイテムが一瞬でキャッシュに変わるアプリ」というキャッチフレーズで登場した現金化するためのアプリです。
CASHで現金化することができる商品は
- 洋服・靴
- バッグ・アクセサリー
- 携帯電話・スマートフォン
- 腕時計
といったようなある程度、金銭的な価値のある商品となります。
商品をアプリ内からカメラで撮影すれば現金化することができ指定した銀行口座に振り込みがされるシステムとなるのです。
1つの商品に対しての上限金額は2万円まで。
現金化した商品を送れば手続きは完了となります。
そしてCASHが質屋アプリとされる理由となった2ヶ月以内に15%のキャンセル料を上乗せした金額を支払えば商品を取り戻すことができるという点がありました。
このような現金化アプリはこれまでにはなく、大きな反響となりましたがたった16時間しか稼動することはできなかったのです。
当然ながらすぐにお金を工面することができる現金化アプリに関心を持つ方は少なくないでしょう。
CASHを運営する企業も話題となることは承知した上でスタートを切ったはずでしょうが、想定外となるアイテムが現金化されてしまったのです。
- 査定停止までの時間 16時間34分
- 想定ダウンロード数 29,241DL
- アイテムが現金化された回数 72,796回
- 現金化された金額 3億6629万3200円
- 1アイテムの平均額 5,031円
- 「キャッシュを返さない」の選択数 7,521回
- ランディングページのトラフィック 229,650PV
初めての現金化アプリを試す方もいれば悪意を持って現金化する方もいると思いますが3億6千万円という金額が1日足らずで現金化されました。
もしこれが1週間続いていたら25億円となりよほどの資金力のある企業でなければ資金が底を突くことになるでしょう。
それを考慮すれば継続を断念しサービスを停止するのは妥当な案だと思います。
1日のサービス運営で実感したCASHという事業の可能性
世の中にお金が欲しい人はどれだけいるか計り知れませんが、多少の悪いことをしてでもお金を手に入れたいと考える人はその何割かはいると思います。
悪意を持って現金化アプリのCASHを利用すればいとも簡単に2万円が入金されるのです。
そして商品の発送も行わなければキャンセルもせず、ただ2万円を騙し取るということも難しいことではありません。
ではこのようなCASHを悪用するユーザーとはどのくらいいたのでしょうか?
CASHで現金化した場合には
- 商品を送付する
- 2ヶ月以内にキャンセル料を支払う
のどちらかを選択することになります。このどちらかを選択して取引を行った人は91%であり悪意のあるユーザーは1割に満たない結果となりました。
誰にでも簡単に2万円を手にすることができるCASHを悪用する人というのは意外にもほとんどいなかったのです。
そして最終的には95%ほどにまで達すると予想され5%程度に収まると想定しています。
これなら今後、サービスを再開してもCASHという事業は成立していくことでしょう。
そして約2ヶ月となる8月24日に改善点を加えながらCASHアプリのアップデートしながら再開に至りました。
再開された現金化アプリCASHの改善された点とは?
目の前にあるアイテムを瞬時に現金化することができるアプリCASHはこれまでにない新しい発想のサービスといえるでしょう。
ところがサービス初日に査定を停止するという結果に終わりました。
この経験を踏まえ前回のような事態に陥ることのないようCASHは3つの改善された点があります。
1日に現金化できる上限金額を1000万円に設定
まずひとつめの改善点としては現金化できる金額です。
面白そうなサービスだから試しに利用してみる方はいると思いますが、1日で3.6億円が現金化された以上そこには制限を設けなければなりません。
そのため再開後には「1日1000万円まで」という上限金額が設定されアプリ内でも
本日のキャッシュあと¥○○○○円で終了します
といった表示があり現金化される度にこの金額が減少していき、¥0になれば本日の取引は終了となります。
ちなみに再開当日となる24日には約2時間程度で上限金額に達し取引を終えました。
この上限金額は翌日の午前10時にリセットされ取引が可能な状態となります。
ユーザーの評価制度導入
CASHはアイテムの画像を撮影するだけで先に振込されるシステムであり、ユーザーの申告を虚偽することも可能です。
そのため悪意のあるユーザーであれば価値のないものでも全く異なるものでも現金化することができてしまいます。
これを防止するために誠実に取引しない人は評価が下がる仕組みを導入し、悪質なユーザーは評価が下がることによって
- 査定金額の低下
- サービスの利用停止
といった措置が下されることになるのです。
この評価制度によってCASHは誠実に利用するユーザーだけが増えていくことになるでしょう。
15%のキャンセル料となる「返金」を排除
最後の改善点は以前の「質屋アプリ」というレッテルを払拭すべく、15%のキャンセル料を支払うことによってアイテムを取り戻すことができる返金制度をなくした点です。
したがってCASHは質屋アプリではなく、買取のみを行う完全な現金化アプリとなって再スタートしました。
インターネット上のウワサではこの15%という安くないキャンセル料が高金利での融資という声もあり違法性も示唆されていましたが、「返金」がなくなったことによって問題ないでしょう。
そして現金化アプリという事業を確実なものとしていくことは間違いありません。
CASHの貸金業法違反などの違法性について
CASHを運営するBANKは古物商の営業許可もあり古物の売買業務を行うことを認められています。
確かに以前までの15%のキャンセル料というのはお金を貸した利息として解釈することもできますが、この点に関しても金融庁や消費者庁から注意されたわけでもなく、自主的に排除したため問題ありません。
そしてサービスの運営に関しても専属の法律事務所の指示のもと取り組んでいますので、今後とも違法行為をすることはないでしょう。
BANKはこの現金化アプリCASHに続く事業となる「Payday」があり、そちらにも期待したいと思います。