「お金を借りることは良いことではない」という認識は誰にでもあるのではないでしょうか?
借りたお金は返さなければならないのが常識ですが返せない状況に陥ってしまう方もなかにはおります。
借金地獄の果てにはいくつかの選択肢の中から一つの道を決めなければなりません。
この究極の選択は簡単なものではなく、その後の人生を大きく左右することになるのです。
ではどのような選択肢があるのかといいますと
- 夜逃げ
- シカト
- 自殺
- 自己破産
- 債務整理
などがありますが、どれも普通の生活を送っている方が通ることのない道を歩むことになります。
そして悲惨な運命が待っているのは言うまでもありません。
現実を逃避する夜逃げや自殺はその場から逃げるだけで何の解決策にもなっておらず、督促や取り立てをシカトしたところで借金が無くなることはなくただ時間だけが過ぎていくだけです。
つまり借金は何かの対処をしなければ解決することはありません。
したがって最善の対処法となるのが弁護士や行政書士に依頼するのが賢明な方法と言えるでしょう。
借金の悩みを依頼した場合には2種類の方法によって手続きが行われることになります。
一つは債権者に掛け合い残債を可能な限り分割で支払うよう交渉する債務整理です。
債務整理は借金が減るわけではなく支払いはしなければなりません。
ただ新たに金利が発生せず残った債務を分割して完済する方法です。
そしてもう一つは裁判所に自己破産を申し出る手続きとなります。
自己破産が認められますと税金や保険料などの例外を除く消費者金融やクレジットカードなどの一般的な借金はなくなります。
しかし自己破産はすべて認められるわけではなく免責不許可事由がありこれに該当すれば債務が免責されることはありません。
借金がなくならない自己破産の免責不許可事由とは?
公的な借金問題の解決策となるが裁判所に破産申し立てをし債務を免責する方法です。
これは明らかに借金が返済不能となった場合に、
- 債務の総額
- 収入
- 資産
等の状況を判断し債務を免責することができるものです。
この際に価値のある財産がある場合には現金化し債権者に配当されます。
しかし価値のある財産があるのにもかかわらず隠していたり、不動産の名義を変更したりすれば財産の隠匿となります。
これが免責不許可事由の一つとなり破産が認められません。
この免責不許可事由というのは不当な自己破産を排除するためのものであり、自己破産の申し立てをすれば借金がすべて無くなる訳ではないのです。
ではこの免責不許可事由には他にはどういった内容のものがあるのでしょうか?
破産を申し立てする方は多重債務者ばかりです。多くの借金の中から特定の債務だけを弁済する行為も不許可事由となります。
さらに支払うことができる見込みのないを高額な買い物をしたり、競馬やパチンコなどのギャンブルによって著しく財産を減少させた場合には免責不許可事由に該当する行為と判断されるのです。
そして最も身近となるのが破産申し立てをする前にクレジットカードで購入した商品を換金する行為も免責不許可事由となります。
つまりクレジットカードのショッピング枠現金化は破産法における免責不許可事由の一つとなってしまうのです。
クレジットカード現金化したら自己破産できない
クレジットカード現金化の利用者の大半は金銭的に裕福とはいえない貧困層による利用となっています。
「貧困層=多重債務者」というわけではありませんがお金に余裕がない方は借金によりお金を工面するのが一般的となり、クレジットカードを活用している方は少なくないでしょう。
クレジットカードでキャッシングしてもショッピング枠で買い物をし現金化しても債務は膨らむことになります。
クレジットカードの所有者は1枚だけに限らず複数のカードを所持しており併用して現金化される方も少なくありません。
従ってクレジットカード現金化を頻繁に利用しているヘビーユーザーは多重債務者ということになり借金地獄に陥ってしまうリスクが潜んでいることになります。
借金を返済するために新たな借金をする自転車操業のようになると返済ができなくなるまでそう時間はかかりません。
そうなってしまった場合にどう対処するかの選択肢でもっとも未来のある方法が自己破産を選ぶことです。
しかしクレジットカード現金化により自己破産することができず借金がなくならないというのは最悪な結末を迎えることになるでしょう。
当然ながらショッピング枠を現金化している方が近い将来に自己破産するとは考えていません。
今の現状を乗り越えるためにクレジットカード現金化を活用しているのだと思いますが、もしも歯車が狂い返済が困難になってしまった場合には「クレジットカード現金化していると自己破産ができなくなる」ことを片隅に置いておきましょう。