世の中には普通の仕事よりも割りの良い商売は少なくありません。
とはいえ「普通の仕事」の基準もそれぞれの価値観で図られるものなので一概には言えるものではありませんが短時間で高収入を獲得することができるものもあります。
よく「うまい話には裏がある」というように誰もが飛びつきたくなるようなおいしい話は甘い罠ということは昔からあることです。
そのため高収入のビジネスというのはどこか犯罪性のある商売のように感じることも少なくないでしょう。
この犯罪性にも二つの意味があり、犯罪者の片棒を担ぐ側と犯罪の被害者という意味があります。
一般庶民にとって犯罪に関わりたいと考えている方はいないでしょう。
しかしこの高収入などのうまい話しに誘われいつの間にかに犯罪に手を染めていることも少なくありません。
そんな犯罪性のある商売の代表とも言えるのが法定利息を超える高金利で金銭の貸付を無許可で行っているヤミ金融を誰もがご存じかとは思います。
この高金利での貸金業は犯罪性や社会性を除けば多くの利益を生むことができる商売とされています。
クレジットカードのショッピング枠現金化も実質的な高金利での融資とされていますが、本当に儲かる商売なのでしょうか?
現金化はヤミ金融よりも儲かる商売なのか?
何事もものの考えたや捉え方によって様々な解釈になるものです。
クレジットカードのショッピング枠現金化は法律的な解釈としては違法な金利での貸付として犯罪性のあるビジネスとされています。
そのため世間一般の認識ではヤミ金融とクレジットカード現金化は同業者となり、同じ立場にあるのです。
ではヤミ金融とクレジットカード現金化はどちらが儲かるのでしょうか?
高金利での金銭の貸付
ヤミ金融には車や手形を担保に融資を行うものもあればフリーローンのように無担保でお金を貸す業者もあります。
どの貸付方法にしても10日間や1か月というスパンで金利や元本を返済していかなければなりません。
このような金融業者を利用しているのは一般的な消費者金融や銀行からは借り入れができない多重債務者がほとんどです。
そのため返済が困難になることが頻繁にあり債権の取り立てをし回収することになります。
しかしすべての債権を回収できるわけでもなく焦げ付きという不良債権となることも少なくありません。
クレジットカードのショッピング枠現金化
一方、クレジットカード現金化はキャッシュバックとして還元される現金が貸付金とされております。
そして返済はクレジットカード決済によって行われることになりますが、現金化業者は決済した金額により入金されることになりますので直接利用者からお金を受け取る訳ではありません。
したがって利用者はクレジットカード会社に支払いを請求されることになります。
つまり返済が遅延する場合はクレジットカード会社に対してであり、現金化業者には債権を回収する必要がありません。
そのためクレジットカード現金化は不良債権がありませんので通常の金融業のようなリスクのない効率的な方法ということになります。
一般的に貸金業は「ハイリスクハイリターン」のビジネスとされていますが、クレジットカード現金化はこのハイリスクが省かれた画期的な方法ということになるのです。
過去に数十億円の利益を上げていた現金化業者
クレジットカード現金化はお金を貸し高金利を取る金融業よりも焦げ付きがない確実に回収ができる方法ということがわかりました。
そのため通常の融資のような元本すら回収できないマイナス面がありません。
つまりクレジットカード現金化は儲かる商売ということになるのではないでしょうか?
これはまだクレジットカード現金化が違法とされる以前に報道されたニュースですが、現金化業者が脱税により告訴された事件がありました。
この現金化業者は複数の店舗で運営している比較的大きなグループで、その後摘発される結果となったのですがその被害総額は約7年間で23億円という莫大な数字でした。
元々この経営者は法人向けに融資を行う金融業を営んでおり、そういった債務者に向け新しい形の資金調達方法として事業者を相手にキャッシュバックによるクレジットカード現金化を行っていたのです。
事業者は個人と比較すると必要する金額は大きいものとなることからその他の現金化業者の被害額よりもはるかに大きな金額となりました。
このように数年間で23億円という巨額の利益を生むことができる事業というのはそうそうないでしょう。
しかしそれを現実にできるクレジットカード現金化は間違いなく儲かる商売ということになります。
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では実際には現金化業者は想像以上に稼いでいるのか?
これまでの内容からクレジットカード現金化はヤミ金融よりも確実に儲かるビジネスという印象があります。
では本当に多くの現金化業者は数億円単位の利益を計上しているのでしょうか?
確かにほとんど価値のないCD-ROMなどをキャッシュバック特典付き商品と称して高額で販売すれば莫大な利益を稼ぐことは難しい話ではありません。
しかし会社を経営している事業主と比較すると個人の利用金額は10分の1にも満たないでしょう。
つまり数億円という利益は夢のような話であり数千万円も厳しいのが現実となります。
たとえば5000万円の年間利益を上げるためには毎月400万円以上の売り上げが必要になります。
個人による利用の場合、30万円や50万円と高額の現金化をする方はごく稀であり大半が10万円以内の利用となり客単価では平均1万円ほどにしかなりません。
それがのべ400人いなければ到達しない計算になります。
従って大半の現金化業者はそこまでの利益を上げることは難しいのです。
もちろんそれだけではなく商売を営んでいく上で欠かすことのできない
- 事務所の家賃
- 光熱費
- 電話料金
- 人件費
等は必要になってくるでしょう。
さらに最も大きな出費となるのが集客を行うための広告費です。
多くの広告を掲載している業者では月に100万円以上を費やすところもありもっとも重要な点となります。
当然、広告を掲載しなければ申し込みはこないため事業を運営していくことはできません。
そのため数多くの現金化業者は決して安くはない広告費を支払わなければ生き残ることすらままならないのです。
こういった支払い分を考慮すれば不良債権のない貸金業であっても一般の職業と変わらない利益にしかならないということがわかります。
つまり結論としてはクレジットカード現金化は儲かる商売の仕組みではありますが、大半の業者はそれなりの利益しか得ることはできていないのが現状なのです。
その理由はたとえ普通の仕事よりも現金化は儲かる仕組みだとしても、公的には認められている商売ではないという点から誰もが利用するサービスではありません。
そのため限られた貧困層をターゲットに顧客獲得争いに勝ち抜いていかなければならず、それには大きな負担となる広告費がのしかかるため利益だけを伸ばしていくことは容易ではないからです。
ヤミ金融や現金化業者の印象はチンピラ風の若者が羽振り良く飲み歩いているイメージがありますが、実際にはそこまで儲かっている業者はごく一部でしかありません。
過去には荒稼ぎした業者も存在しますが現状ではウソみたいに儲かる商売ではないというのが定着しつつあり景気の良い業界ではないのです。