アメリカでは支払いの半数以上を現金ではなくクレジットカードなどで決済しており、誰でもクレジットカードを所持しています。
それと比較すると日本ではクレジットカードでの支払いは20%にも満たず、8割以上が現金での支払いとなる現金主義の国です。
近年、消費者の支払い方法は現金やクレジットカードに加え電子マネーやデビットカードなどの新たな決済方法が生まれ現金が手元になくても問題なく生活することができるようになってきました。
日本でも電子マネーやデビットカードがありますがまだそこまでは定着しているとは言い切れません。
ではなぜ日本では世界に比べクレジットカードが浸透していかないのでしょうか?
世界から見ると日本人は現金が好き
日本は世界と比較するとクレジットカードが普及していない国という印象があります。
クレジットカードの国際ブランドのVISAが発表した国別の非現金決済のデータでは
国名 | 現金以外での決済 |
---|---|
アメリカ | 41% |
オーストラリア | 63% |
カナダ | 68% |
このようになっておりアジア諸国では
国名 | 現金以外での決済 |
---|---|
中国 | 55% |
韓国 | 73% |
日本 | 80.8% |
となり日本は世界でも有数の現金主義の国ということがわかります。
これは日本人の堅実で真面目な国民性がクレジットカード決済よりも現金を好むという性質を作りあげているからではないでしょうか?
日本ではクレジットカードが受け入れられない理由
クレジットカードは150年前にアメリカで生まれたお金の代わりに商品代金を支払うことができる決済方法のひとつです。
このクレジットカードが日本でも普及するようになったのは今から50年前のことになります。
クレジットカードは世界中でお金の代わりに支払いができる優れた決済方法ですが、日本ではクレジットカードよりも現金の方が多く使用されています。
利用者にとっては現金で支払いをするよりもクレジットカード決済で支払った方がポイントが付与されるため、クレジットカードでを使用した方がお得です。
しかしクレジットカードで買い物ができるお店にとってはクレジットカード決済手数料のかからない現金で支払ってもらった方がありがたいのです。
しかもクレジットカードで決済した金額はすぐに現金化される訳ではありません。決済の締日がありその後入金日まで現金として使用することができないのです。
決済手数料や入金サイクルは経営を脅かすほどの影響を与えるものではありませんが、この多少のロスも認めることができないのが真面目な日本人の人間性なのではないでしょうか。
そのため現金が好きというよりもクレジットカード決済が煩わしいというのが本音であり、現在普及しつつある電子マネーやデビットカードも同様に外国と比較すると浸透するペースは遅い予想されます。
日本人特有のショッピング枠現金化
アメリカではキャッシュレス化が進行しており現金での支払いが半数以下となっているのに対し、クレジットカードだけではなく電子マネーやプリペイドカードなど新たな現金に代わる決済方法が登場しているにもかかわらず日本では現金が最も価値のある存在となっています。
そんな日本ではクレジットカードよりも断然、現金の方が有効に使用できる決済方法となります。
そのためクレジットカードのキャッシングは大きな価値を持ちますが、ショッピング枠はネットショッピングなどを利用しない方にとってはほとんど価値を持たない存在となります。
こういった事情から日本ではクレジットカードのショッピング枠をお金に換えることが可能なサービスが数多くの方に活用されている現状があるのです。
それがクレジットカードのショッピング枠現金化なのです。
クレジットカード現金化は世間一般的には受け入れられていない金融サービスですが、世界的に見れば日常的に行われているものです。
世界中で幅広く利用されている大手決済代行会社のPayPalは現在日本でも活躍しておりますが、このPayPalはシンガポールに拠点を置く海外の企業です。
PayPalは通常のネットショップのクレジットカード決済にも組み込むことも可能ですが、それだけではなくPayPalのアカウント間の個人決済も活用することが可能なのです。
つまり異なったクレジットカード所有者が2人いればPayPalのアカウントを作成しクレジットカード決済をした金額を現金として引き出すことが可能なのです。
この機能が大手決済ラインにあるということは世界の決済ラインではこのようなクレジットカード決済は可能であり現金化することもできるということになります。
しかしこれはクレジットカード現金化が認められていない日本ではご法度な行為であり、現金化行為が発覚すればクレジットカード会社から利用停止などの措置を下される可能性があります。
日本は独特の性質からクレジットカードの発展途上国というレッテルを貼られていますが、それはこのクレジットカードのショッピング枠現金化が認められないのもその要因の一つとなっているのではないでしょうか。