2010年の改正貸金業法による総量規制が施行されてから6年の月日が経過しました。
クレジットカードのショッピング枠現金化はこの総量規制の影響により消費者金融からの借入が困難になった方でも利用することができる、総量規制の影響を受けることなショッピング枠を活用し資金調達する方法として脚光を浴びたサービスです。
その後、2011年には社会問題化し現金化業者が逮捕される結果となり貸金業法及び出資法に違反する犯罪行為となりました。
そのためこのクレジットカードのショッピング枠現金化は貸金業の許可のない業者が法定利息を上回る高金利での貸付をするビジネスと判断されヤミ金融の手口とされたのです。
しかしクレジットカード現金化は結果的にお金が振り込まれますが現金化業者に返済することはなくお金を借りるわけでもありません。
クレジットカード現金化は本当に高い金利で融資を行う商売なのでしょうか?
「現金化は違法」と判断する側の見解
クレジットカードでお金を借りることができるキャッシングは貸金業法になりますが、買い物をするためのショッピング枠は割賦販売法により規制されることになります。
つまりこのショッピング枠を利用し現金化する行為は貸金業法には該当しません。
しかしこのショッピング枠は割賦販売法となるのはクレジットカード会社に対しての話であり現金化業者ではありません。
クレジットカード現金化が違法と判断されたのはこのショッピング枠を使用している部分ではなくキャッシュバック名目で実質的な貸付を行い、クレジットカード会社を介して返済させることが貸金業を無許可で行っていることになり違法な高金利と判断されることになりました。
つまりこのキャッシュバックによる現金化で行われる商品の売買は高金利での融資を行うために建前であり偽装された取引ということになります。
クレジットカード現金化は合法という意見
これまでクレジットカード現金化は違法なビジネスではなく合法なサービスとして営業していました。
確かに現金化業者は違法と判断され有罪となりましたが、多くのクレジットカード現金化は今もなお営業を続けておりそれを利用する方は少なくありません。
このクレジットード現金化がヤミ金融のように完全に違法な商売であれば表立って営業することはできないはずです。
現在でも誰もが簡単にクレジットカードのショッピング枠現金化サービスを利用できる状況にあります。
クレジットカード現金化が違法な商売であればすべての現金化業者を逮捕し撲滅させることも不可能なことではありません。
この状況はどういうことなのかといいますと、創業年数が長く現存するクレジットカード現金化は違法ではないと判断されているのではないでしょうか?
違法であるならば特殊詐欺やヤミ金融のように根絶させるのでしょうが確実に法律を犯していなければ逮捕することはできません。
極端な例えになりますが、暴力団という社会から嫌われる組織があります。しかし暴力団というだけで逮捕されることはありません。
とはいうものの暴力団は法律を犯すことには抵抗がなく危険な存在とされています。そのため暴力団は違法ではありませんが法律を犯す可能性の高い集団ということなのです。
もちろん現金化業者は暴力団ではありません。
しかし社会的なイメージでは違法性の高いサービスとされいるのは事実です。
従ってクレジットカード現金化が違法なのではなく現金化業者の一部に違法な者がいるということなのです。
現金化はお金を貸すのではなくお金に換えるサービス
クレジットカード現金化の利用者の中にはお金を借りるためのサービスという認識の方は少なくないでしょう。
確かにクレジットカード現金化の目的はキャッシングや消費者金融と同じようにお金を工面するためのサービスです。
お金を貸すことを業務とするのは貸金業であり現金化は貸金業者ではありません。
過去に逮捕された現金化業者は貸金業を無許可で行ったことにより逮捕されています。
つまり逮捕されることのないクレジットカード現金化は違法ではない方法でショッピング枠をお金に換金しているということになります。
結論としてクレジットカードのショッピング枠をお金に換えること自体は法律に違反することはなく現金化する方法が金銭の貸借となることが犯罪となるのです。
そのためショッピング枠現金化はお金を借りる方法ではありませんが、現金化方法によっては法律に抵触するものもあるということです。